【被害妄想】祖母の介護を通じて知った認知症の症状
私の祖母は現在80歳で特別養護老人施設に入所しています。
疾患名は認知症と大腿骨転子部骨折手術後です。
もともと、畑仕事や漬物づくりが好きで外でバリバリ働くというよりは、家の仕事(掃除以外)を一生懸命するというタイプでした。
被害妄想や幻聴など、見えにくい「認知症」
60歳代後半くらいに、認知症かな?という症状が現れました。
身体機能には問題はありませんが、物忘れというより、被害妄想や幻視、幻聴の症状が主体でした。
一般的に抱く『認知症』の症状といえば、物忘れや徘徊、失禁などを挙げると思いますが、その部分にたいしては特に大きな問題はみられなかったため、周囲からの病気の理解も薄く、私たち家族にはとても負担でした。
そのうち、祖父が事故にて急死してしまい、その後の被害妄想はさらにひどくなりました。
歩行状態や起き上がり動作などの介護は必要ではありませんでした。
しかし、理解力や判断力の低下にともない、料理や洗濯動作が危なくなりました。
電子レンジとガスコンロを間違えて、ガスコンロの魚焼き部分にお皿のままの魚を入れたり、洗濯機に食器洗い用の洗剤を入れたりと、通常では考えられない行動が多くなりました。
また、同時に孫にあたる私に対する被害妄想や母にお金を盗まれているという内容の妄想を親戚のところへ行って話してくるようになり、親戚もそれを信じて私たちの立場はとても悪いものになりました。
認知症は、精神的にも周囲の負担が大きい
『介護』といえば、おむつを替えたり、椅子からベッドへと移乗させたりという肉体的なものを想像しますが、我が家の場合は、精神的に大変でした。
そのうち、尿失禁が目立つようになり、毎日のようにベッドで失禁するようになり、紙パンツをはいていても、その処理を自分ですることが難しく、ポリマー破り(おむつを破って中の綿を出してしまい)そのままトイレへ流してしまう(もちろん、詰まります)。汚れた衣類やおむつを隠す(においが強烈なため、1週間くらいで発見されます)などの迷惑な行動が毎日になりました。
そのころ、ちょうど私が第1子を出産し、里帰りをしていましたが、赤ちゃんの世話をしようと、抱っこして外へ出かけてしまったり、手つきもおぼつかない状態でお風呂へ入れようとしたりと、悪気はないものの危ない状態でした。
すぐに介護認定をもらい、デイサービスへ通っていましたが、本人的に、仕事へ行っている感覚で、また、見当識障害もあるため、曜日の感覚もわからずに『今日はデイの日なのか?』という判断がつかない状態でした。
それから1年くらいこの生活を送っていましたが、自宅で転倒し、大腿骨転子部骨折となり、手術は成功したものの、認知症がさらに進み、リハビリの施行が困難になりました。
そのまま寝たきり状態になり、在宅復帰は無理だということになり、現在に至ります。
介護認定の申請は、しっかりと積極的な説明を
介護認定についてですが、正直、その市町村により厳しい/甘いの判断があり、一律ではないと思います。
本人がその行動をするにあたり、「どのくらい手伝わなければならないのか。」ということを説明していくことで介護認定が上がっていくと思います。
デイサービスについては、デイケアとはちがい作業療法士や理学療法士の配置が義務付けられていないため、リハビリを強化したい場合はデイケアに通うことがおすすめです。
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