イビキをかかない寝方!右を下にして寝るとよい?睡眠時無呼吸症候群向け
イビキがうるさいから離婚!・・・などということがあるそうです。
「たかがイビキ」と笑いたくなりますが、「されどイビキ」です。
毎晩、大イビキをかくようなら、それは「睡眠時無呼吸症候群」かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群とは?
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。
約7時間の睡眠中に30回以上、あるいは1時間に5回以上、呼吸が止まると、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群には、2型あります。
1つは、睡眠中に脳からの指令が途絶えて、呼吸が止まる型でCSAと言います。睡眠時無呼吸症候群の中でも数%程度です。
もう1つは、気道(空気の通り道)が塞がって、呼吸できなくなる気道閉塞タイプです。睡眠時無呼吸症候群の約90%が気道閉塞タイプです。
なぜイビキをかくの?
睡眠時無呼吸症候群でなくても、イビキをかく人がいます。
イビキは、空気が通る時に上気道(咽喉や鼻腔)の粘膜が振動する音です。
上気道は筋肉で支えられた狭い空間です。上気道が何らかの原因で狭くなると、空気の通りが悪くなり、空気抵抗が大きくなります。そのため、上気道の粘膜の振動音・抵抗音が大きくなり、イビキが聞こえるようになります。
睡眠時には、上気道の筋肉が緩み、上気道が狭くなるので、イビキをかきやすくなるのです。
[気道閉塞性の睡眠時無呼吸症候群のイビキ]
気道閉塞性の睡眠時無呼吸症候群で、大イビキをかく原因は、5つです。
① 肥満して、首の周り・喉の内側に脂肪がつき、気道が狭くなる。
② 筋肉が弛緩(しかん=ゆるむ)して、軟口蓋(口腔上側後方の軟らかい部分)や口蓋垂(のどちんこ)が垂れ下がって、気道を塞ぐ。
③ 顎(あご)が小さいので、舌の付け根が気道を塞ぐ。
④ 扁桃腺が肥大して、上気道を塞ぐ。
⑤ 普段から口呼吸をしている。
大イビキを改善する5つの方法
大イビキを改善する方法は、5つあります。
① 体を横向きにして寝る
仰向けで寝ると、口蓋垂・軟口蓋・舌の付け根が喉に落ち込んで、気道を狭くしたり、塞いだりします。
横向きに寝ると、気道が確保できるので、イビキをかかなくなります。
右を下にする方がいいのは、左を下にすると、心臓を圧迫するからです。
「抱き枕」も、イビキ防止に効きます。
② 痩せる
睡眠時無呼吸症候群の原因の1つは肥満です。食事療法と適度な運動で、体脂肪を減らすようにします。
③ 寝る前にアルコール類は摂らない
アルコールは筋肉を弛緩させます。睡眠時には、普通でも筋肉が弛みますから、アルコール類を飲むと、弛緩かひどくなり、気道が塞がります。
④ 普段から鼻呼吸する
口呼吸をしていると、口腔内が乾き、気道が狭くなります。睡眠時には、その傾向が強くなります。
鼻で呼吸する習慣をつけます。
⑤ 耳鼻咽喉科医に相談する
扁桃腺肥大や慢性鼻炎・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)があると、気道の空気の通りが悪くなり、イビキをかきます。
毎晩、大イビキをかいているならば、耳鼻咽喉科のお医者さんに相談することをオススメします。
症状に合わせて、いろいろな治療法がありますよ。
イビキは危険信号です
大イビキをかくのは、睡眠時無呼吸症候群など重篤な疾患のサインかもしれません。
睡眠時無呼吸症候群になると、呼吸が苦しいため、しばしば目が覚めてしまいます。熟睡できず、慢性的な睡眠不足になり、昼間、居眠りするようになります。居眠り運転で重大な事故を起こしたり、仕事に集中できなくなったりします。
大イビキは危険信号ですから、早めにお医者さんの診察を受けてくださいね。
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